木内 正信 さん
大切にしたいのは家族と過ごす時間。
生まれ育った場所で、子育てを
高校卒業と同時ににかほ市を離れ、このたび10年ぶりに家族を連れてふるさとに戻ってきました。そして、以前住んでいた奈良県で営んでいた革工房を、にかほ市に移転オープンしました。
若い頃は考えなかったけれど、自分の家族ができてからは、いつか生まれ育った場所で子どもたちを育てたいと思うようになりました。ここに住めば、両親もすぐに孫たちに会えますしね。長男が小学校に入るタイミングに合わせ、できるだけ早く新しい環境に馴染めるよう、入学する前の夏に引っ越しました。子どもたちはのびのびと今の暮らしを楽しんでいるので、戻ってきてよかったです。
移住までの準備期間は半年ほど。まずは、にかほ市の空き家情報登録制度に登録して住まいを探しました。自宅はすんなり決まったのですが、テナント用の不動産情報が少なく、今の店舗を見つけるまではやや苦労しました。移住に関する情報収集はにかほ市のほか、秋田県やNPO団体などの支援制度を調べてみて、引っ越しの助成金などを活用しました。
秋田だからできることもある
工房では、ハンドメイドの革製品やアクセサリーの制作・販売をしています。いまはネット通販もできるし、奈良にいた頃の常連さんや友人とはSNSでつながっているし、移転に関しては、それほど不安はありませんでした。
はじめの3カ月は、開店準備をしました。外装以外はほぼ自分で作業したので、店の前を通る地元の人たちが「ここに何ができるの?」と気さくに声をかけてくれました。
嬉しい驚きだったのは、以前よりも客層が広がったこと。この地域で革工房は珍しいようで、若い年代だけではなく、おじいちゃん・おばあちゃんが大切に使ってきたバッグを修理しにきてくれたり、遠方のお客様が立ち寄ってくれたりします。イベントへの出店で知り合いが増えていくのも楽しいですね。
ここに来てからは、海で拾った流木でアクセサリーも作るようになりました。今後は、樺細工など伝統工芸と革のコラボ製品にも挑戦したいです。秋田だからできる楽しみ方を見つけていきます。
まちの人たちが、あったかい
妻・美歩さん(新潟県出身)
にかほ市に暮らしてまる1年が経ちました。越してくる前は、うまくやっていけるのかと不安もありましたが、子どもたちがすんなりとこの環境に溶け込んだのでほっとしました。ことばの壁はまだ若干あるものの、近所を散歩しているだけでまちの人たちが温かく声をかけてくださるので、とても感謝しています。引っ越す前は待機児童でしたが、こちらではすぐに保育園に入れたこともあり、ママ友達の誘いを受けて、私も最近仕事に出るようになりました。
にかほ市の自然が気に入っています。奈良県には海がなかったけれど、こっちでは豊富な種類のお魚を美味しく食べられるので、子どもたちも喜んでいます。市内でもまだ行ったことがない場所が多いので、いろんなところへ出かけてみようと思います。いつも眺めている鳥海山に、家族全員で登ってみたいですね。
利用した助成・支援
移住前に、にかほ市の「空き家情報バンク」を利用していまの住居を探しました。希望していた地域にあり、比較的新しい物件だったので、リフォームせずに暮らすことができました。実家からも近いので、とても満足しています。
移住を考えている人へひとこと
仕事や住まいの支援制度は思った以上にいろいろあります。こまめに情報をチェックしてみてください。
お店のホームページ
【にかほ市暮らしガイドブック(平成29年度版)より】
にかほ市役所 商工観光部 商工政策課
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