亀井 艶子 さん 夫婦
海と山に抱かれて自給自足の暮らしを
TSUYAKO KAMEI
大阪府大阪市出身。コールセンター勤務で経験を積む。自給自足の生活にあこがれ、夫の晋吾さんと2022年1月ににかほ市に移住。リモートワークでテレホンアポインターの仕事をしながら田舎暮らしを楽しんでいる。
県内全域で物件を探し移住
大阪に生まれ、大阪で仕事をして暮らしてきました。都市部は生活するのに不便はないけれども「ここではないのかもしれない」という物足りない思いがずっと心の隅にありました。そんな折、地方に移住する友人家族がいたのをきっかけに移住に興味を持ちました。頭に浮かんだのは、父親の出身地で子どもの頃からよく訪れていた秋田市河辺の自然豊かな風景。移住先を秋田にしようと思いました。
私たち夫婦は菜食を中心とした生活をしていて、食材に気を配っています。夫は秋田についてほとんど知らなかったのですが、野菜を育てるなど自給自足の生活にあこがれがあり、移住に賛成してくれました。独立した娘も、最初は一緒に行くと言ったほどで特に反対はありませんでしたね。
2018年ごろから県内全域で物件を探し、空き家の見学をしたり実際に住宅を借りたりしてきました。ところがコロナ禍のため、大阪と秋田を行ったり来たりすることが困難に。思い切って仕事を整理し、ご縁のあったにかほ市金浦の空き家を購入して今年移住を果たしました。移住の際は引っ越しや住宅の購入など色々と経費がかかりましたが、にかほ市では定住奨励金や空き家の購入・家財の処分などに補助金がありましたので費用の面でもとても助かりました。
働きながら住まいをリフォーム
私はコールセンター勤務の経験を生かして、県外企業のテレホンアポインターの仕事を在宅勤務でしています。1時間も通勤電車に揺られていた会社員時代と比べると、リモートワークは本当にありがたいです。空いた時間に家事をしたり、近所を散歩したりする余裕ができました。夫は製造業に勤めています。日勤と夜勤があり、平日休みの時は自宅のリフォームに精を出しています。
私たちが今一番力を入れているのは、自宅の改修です。引っ越してきた当初は給湯設備がなく、はじめの数カ月は朝お湯を沸かすことから始まりました。「大変だったでしょう」と言われますが、これまでにない経験ですが、目標があるから楽しいです!
改修を終えたキッチンとダイニングのほか、4室もあり私たちには十分以上の広さです。関西の友人たちにも観光ついでに手伝ってもらう予定です。自宅裏には畑もあり、少しずつ手を入れています。堆肥を入れ土づくりができたら、在来種を中心に有機栽培で野菜を育てたい。いずれは、育てた野菜を友人や親戚に味わってもらうのが夢です。
リフォームをする晋吾さん。自宅の一室を作業場にしている
平日はリモートワークで仕事する艶子さん
目の前に海も山も。恵まれた環境
数分歩くと海沿いに出ることができて、目の前には雄大な鳥海山。海も山も好きな私たちにはこの上ない環境です。海風でしょうか、いつも風が吹いているのが心地良い。ご近所を散歩するのが日課になりました。
ぶらぶら歩いていると、いろんな場所から鳥海山が見えてきれいだなあと思います。勢至公園の観音潟では冬に白鳥がたくさん見られます。近所の軒先に何気なく咲く花がきれいで、季節を感じさせてくれます。
周囲の人たちのあたたかな人柄にも助けられています。引っ越してきた私たちに声を掛けてくれて、ご近所付き合いも増えてきました。出かけた先で知らない人同士あいさつしたり、中高生が道端であいさつしてくれたりするのも、私たちにはこれまでなかった体験です。ここでは当たり前のことかもしれませんが、本当にうれしく思いました。少しずつ知り合いを増やして、地域の一員になっていきたいと思います。
にかほ市役所 商工観光部 商工政策課
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